iPhoneとAIで30分、重工大手向け提案資料の骨子を作った方法

iPhoneとAIで30分、重工大手向け提案資料の骨子を作った方法

AIで提案資料を作る前に、確認すべきことがある。

AIに渡せる材料がそろっているか?

材料がなければ、AIからは一般論しか出てこない。重工大手への提案準備では、まずiPhoneから自社のホームページとYouTubeを指定した。そこから約30分で、資料の構成とラフを作った。

30分で作ったのは完成版ではない。白紙の状態を抜け出し、「何を伝えるべきか」を考える土台だ。

最初にAIへ渡した情報

AIへ何も材料を渡さずに「会社紹介資料を作って」と頼んでも、一般論しか出てこない。そこで、自社のホームページ、加工事例、設備情報、YouTubeに掲載している現場動画など、すでに公開している情報を材料として渡した。

ホームページには対応できる加工や材質、設備が載っている。YouTubeには、文章だけでは伝わらない機械の大きさや現場の雰囲気がある。別々に置かれていた情報をAIに読ませ、提案資料の材料へ再構成した。

ホームページや動画は、単に「お客様に見てもらうもの」ではない。提案資料や営業トークを作るためのデータベースにもなる。

WebとYouTubeを見た遠方顧客との訪問商談へつなげる営業フロー
ホームページと動画は、訪問前から技術や設備を伝える営業資料になる。

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30分で作ったのは完成品ではなく骨子

AIを使う目的は、最初から完璧な資料を出してもらうことではない。タイトル案、説明する順番、使える実績、相手に伝えるべき強みを短時間で並べることだ。

ラフがあれば、「この説明は自社目線だ」「この実績は相手の判断材料になる」「ここには品質面の補足が必要だ」と具体的に判断できる。白紙を見ながら悩む時間を減らし、内容を判断する時間へ振り替えられる。

その後はMacBookで構成を詰め、Salesforceに蓄積していた情報や、現在の会社運営が分かるデータを加えた。公開情報だけの会社紹介から、相手の課題や判断基準に合わせた提案へ変えていった。

実際に進めた手順

実際の手順は次の通りだ。

  1. iPhoneから自社ホームページとYouTubeをAIへ指定する
  2. 設備、加工実績、強みを拾い、提案資料の構成案を作る
  3. 約30分で骨子とラフを確認する
  4. MacBookへ移り、Salesforceの顧客情報や社内データを加える
  5. 相手が判断しやすい順番へ並べ替え、事実と表現を人が確認する

スマートフォンだけで完成させる必要はない。移動中でも着手できるiPhoneで白紙の状態を抜け、細かい確認や編集は画面の大きいMacBookで行った。端末ごとに役割を分ければ、思いついた時に始めながら最終品質も守れる。

最初から社内の機密情報をすべて渡す必要もない。まず公開情報で構成を作り、その後、提案に必要な範囲だけ顧客情報や実績を加える。この順番なら、情報管理もしやすい。

移動中にiPhoneで記録し、PCで作業を続ける業務フロー
iPhoneで着手し、MacBookで続きを詰める。端末ごとに役割を分ける。

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AIで作るほど、人間の判断が重要になる

AIは文章やデザイン案を素早く作れる。しかし、どの実績を見せるか、顧客が何を不安に感じるか、機密情報をどこまで扱うか、最終的に何を約束するかは人間が決める。

資料がきれいでも、相手が知りたいことに答えていなければ営業資料としては弱い。AIの出力をそのまま使わず、削る、並べ替える、事実を確認する、顧客目線へ直す。この工程は省けない。

営業人材が少ない会社ほど効果がある

専任営業が少ない中小製造業は、資料作成に何日もかけられない。AIを営業担当者の代わりにせず、商談前の準備を強くする道具として使う。顧客情報の整理、提案仮説の作成、資料ラフの準備まで任せれば、少人数でも準備の質を上げられる。

AIの価値は、資料の量産ではない。顧客ごとの提案を、現実的な時間とコストで作れることだ。30分で骨子を作り、人間は判断と修正に集中する。この分担が、営業人材の少ない製造業を強くする。

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